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【C96新刊】神和戦奇RPG『刃桜のごとく』

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[コミックマーケット96新刊]


サークル「かーにばる」が送る、オリジナルTRPGです(B5判・132ページ)。


皇紀2513年。神に護られた世界最古の国家「皇国」は、悪しき神々に従属する「神聖帝国」の奇襲を受け、都、兵、そして国の要たる「皇帝」を失った。元より戦力比は実に10倍。敗色が日々強まる中、「群雄」たちは護国のために立ち上がる──


本作は、そんな絶望的な状況に陥った和風ファンタジー国家を舞台とした戦記TRPGです。江戸時代末期~明治の日本に似た国なのですが、この世界では神による加護や魔法といったファンタジー的な存在が実在しています。


“戦記”──本作のシステムは、このジャンルに強く特化しています。その最たる特徴が表れているのがPCです。PCは、血統や流派、家系などを表すデータ「血脈」、そしてそれに属する個人としてのデータ「群雄」の2つから構成されます。血脈は目的や志を同じくした集団でもあり、PCが死んだとしても、その意思を継いだ別のキャラクターを新たな群雄=PCとして参戦できます。本作ではPCがセッション終了時に死亡する代わりに、強力な力を得る「致命傷」ルールもあり、PCの命をいかに有効活用するかがポイントに。


もちろん、PCの死は無駄になりません。死亡PCの能力やスキルを「継承」できるルールがあるのです。本作では必殺技というべき「秘技」というスキルのカスタマイズルールもあり、この「秘技」を代々継承しながら強化していくことも可能に。PCの死がデメリットにならないシステムになっています。


PCの死を前提としたルールが多いことに違和感を持つ方もいるかもしれませんが、その点も“戦記らしさ”。戦争では、どんな英雄でも命を失うものです。また、死亡したキャラクターのことを生き延びたPCたちで思い出すといったシーンも演出できます。「あいつ、いい奴だったよな」「もう一杯行くか? ……って、もういねぇんだな」──そんな会話を通じて、生前では演出しきれなかったPCの魅力に気付くこともあるでしょう。


ゲーム的なデータでいえば、群雄データは、クラスというべき「様式」、スキルというべき「術技」を組み合わせて作成します。様式は、神の力を行使する「神術師」、武芸を極めた戦士である「武人」、情報収集から暗殺までをこなす「忍者」、戦況を有利に変える「軍師」など9種類。これをベースに様式専用の術技、共通の術技を取得していきます。


そんなPCで挑むセッションは独自性が高いもの、ストレートに書けば癖が強めです。“全ての行動”は「カウント」という所要時間で管理され、そのカウントが一定数貯まると、次のターンに移動。シナリオによっては状況が変化する仕組みです。


全ての行動というのは、戦闘とそれ以外の場面も含むものです。本作のセッション進行は、イベントや地形を配置した「戦術マップ」で管理します。どこかのマスで戦闘が発生すれば、その場にいるPCだけで戦闘用の「作戦マップ」に移動するのですが、この戦闘もカウントによって進行するのです。例えば「先行するPCが遭遇戦に。助けるべく他のPCが急行する」「門前を死守するPCと別れて敵後方の物資を焼き払う」といったシチュエーションも、同時進行的に解決されます。


こうした独特なセッション運用ルールのため、本作では必ずしもミドルシーンとクライマックスシーンが分かれません。大きく状況が変化する場合にだけ両方を使う、といった運用になります。シナリオ作成やマスタリングには慣れが必要になるでしょう。


そこで、スムーズに感覚が掴めるように本作ではサンプルシナリオ2本を掲載しています。主君を守るべく防衛戦に挑む「背水の陣」、そして多勢に攻められる中で撤退を図る「殿の遺志」の2本は、キャンペーンとしても遊べる作りな上、ミドルシーンの有無も異なるため、チュートリアルにもシナリオ作成の参考にもなる内容です。


さらに言えば、世界観、ルール、DTP、シート、サマリーなど、いずれも丁寧な作りが光ります。完成度の高いオリジナルTRPG、ぜひお手に取ってみてください!

在庫状況: 在庫あり

2,000円
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