[ゲームマーケット2018秋 新刊]
サークル「エテルシアワークショップ」が送る、オリジナルTRPGです(B5判20ページ)。
名前からわかる通り、本作の主人公(PC)はモグラ。異世界でも魔法でもなく異名でもなく、ただのモグラです。同じ居住グループに属するモグラとなって、外敵と戦ったり、災害から逃げたり、群れを育てるために餌を集めたりと生存競争に挑むことになります。
このPCモグラの能力値は3種類。餌を食べた時に満腹になりやすい「もぐもぐ」、睡眠を取ったときに疲労が回復しやすい「ぐぅぐぅ」、多彩な場面で活躍する幸運を表す「らっきー」です。これに加えて、18種類ある「とくぎ」から2つを選べば、PC作成はおおむね終了です。
と、ゆるい単語から、ゆるふわなTRPGという印象を抱きがちですが、野生のモグラは決して安穏と生きているわけではありません。モグラは大食漢で12時間食事をとれないと餓死するような体質であり、巣穴は地下ということもあって潰れることもしばしば。外敵も侵入してきます。仲間同士で協力しなければ、PCの居住グループはとても生存できません。
そんなサバイバルなモール(モグラ)ライフを、本作ではトランプで表現しています。最初に引いたトランプのカードで、飢饉や仲間の出産、敵対動物の侵入といったセッションでのシチュエーションが決まります。さらに残るトランプは4つの山札として、それぞれが探索ルートの結果を表すランダム表代わりになります。PCは協力して1つのルートをたどってもいいですし、手分けしても構いません。
このランダムな探索を助けてくれるのが、前述の「とくぎ」。単独行動が得意だったり、仲間と一緒にいた方が強かったり、また感覚に優れていて各ルートの状況を察知したり(山札の上のカードを見れる)と、モグラたちの個性が大きな武器となるはずです。モグラ、そしてグループとしての能力を最大限に生かして、生き延びましょう!
言ってみれば本作は、シナリオレスな手軽さを持つ、デッドorアライブ、そしてハック&スラッシュなTRPGです。遊んで楽しめるのはもちろん、「もぐらの1日って8時間なんだ」「潜るって単語より先にモグラという名前があったのか」といったモグラの生態やトリビアにも自然と詳しくなれますよ!
※地震・洪水の効果について記述漏れがありました。内容は公式サイト(こちらをクリック)でご覧ください。