[ゲームマーケット2019春 新刊]
サークル「グループSGR」が送る、オリジナルTRPGです(B5判/150ページ)。
熱い変身ヒーロー物の同人TRPGが誕生しました。その舞台は、現代日本。我々の見知った現代のようで大きく違うのは、“機工革命”と呼ばれる技術革新が21世紀初頭に起こり、パワードスーツをはじめとするメカトロニクスが大きく発達していることです。日本は、この技術を取り入れた生活のモデルケースを作ろうと、政令指定機工都市「よこはま区」を設立しました。
しかし、優れた技術や制度は悪用もされるもの。同区ではメカトロニクスを悪用した機工犯罪も横行し始めました。警察組織では対応しきれない最新の犯罪に対抗するため、PCの所属する対機工犯罪治安維持チーム、通称“DRIVE”が日夜、活動しています。
本作の主人公であるPCはDRIVEの一員であり、“コンヴィクター”と呼ばれる強力なパワードスーツの着用者。このスーツは、体内に注入されたナノマシンと感応して生体エネルギーを引き出し、現代の技術では考えられない能力を発揮します。
ただ、コンヴィクターは誰でも使える技術ではありませんでした。ナノマシンが稼働できたのは、“心の傷”を持つ着用者だけだったのです。辛い過去を抱えながらも「同じような思いをする人を1人でも減らしたい」と決意し、トラウマに向き合える人物のみが、コンヴィクターを着用し、人々の安全と平和を守れるのです。
システムでは、この重要なトラウマを「フラッシュワード」と「事件背景」の2つの要素で表現しています。
フラッシュワードは、コンヴィクターをフル稼働させる際にPCが発するキーワード。後悔している発言や失った人物の名前、トラウマとなる事件の名称など、一言でトラウマが想起される単語を設定します。この単語を自ら口にすることで、コンヴィクターをフル稼働させるエネルギーを引き出すのです。
ただ、非常に強力なコンヴィクターですが、敵も類似した技術を使ってくるため、ピンチもしばしば起こります。そんな絶体絶命のときに、さらなる力を引き出すのが「限界駆動」。主にPCのHPがゼロになった時に発動でき、即座に強力なアクションを可能にします。その代わり、PCはトラウマの記憶が鮮明に蘇ってしまいます。それだけでなく、この記憶はコンヴィクター同士のリンクを通じて、他のPCにもフラッシュバックのように伝わります。このため、プレイヤーはPCの自分語りができるというわけです。この時に、事前に設定した「事件背景」欄の内容を読み上げることになります。こうして自然と、自PC語りができる仕組みになっているわけです。
データ面では、PCは着用するスーツのモデルを4種類から選択。それがオールマイティな活躍ができる「マイティ」、攻撃力の高い狙撃手「シューター」、ダメージを引き受けるタンク役の「ストレングス」、移動に長けた「ランナー」です。同じモデルでもパーツを組み替えることで能力は大きく変わるほか、セッションを重ねることで専用化できるのも嬉しいところです。
傷付いたヒーローが、新たに“傷を負う者”を増やさないために戦う物語。アナログゲームの専門店イエローサブマリンの売り上げランキングで販売初週2位という話題作を、いち早くお楽しみください!