──世界は想いの力（イマジン）でできている。

サークル「テーブルトップ・フロンティア」が送る、オリジナルTRPGです（A5判300ページ）。

舞台は現代。我々の世界と違う点は、この世界には万物に想いの力＝イマジンが宿っていることです。このイマジンを操る技法に目覚めたイマジナントとなれば、物理法則を超えた現象を引き起こすことができます。

もちろん、誰もが覚醒できるわけではなく、イマジナントには「何かを生み出したい」という強い想いと想像力が欠かせません。それだけにイマジナントは時に想いが行き過ぎて、暴走してしまうケースも頻発しています。それが“転調（モジュレーション）”。恐竜が闊歩する世界になったり、魔法が科学に取って代わったりと、世界の常識が書き換えられてしまうのです。しかも、この転調を引き起こしたイマジナントは、その世界の神のように強大な力を得てしまうため、同じイマジナントでも対抗は困難です。

ただ、強い力には反発も生まれるもの。転調された世界には、調律者（チューナー）と呼ばれる強力なイマジナントも生まれます。もともとイマジナントの力を持った者が選ばれることもあれば、調律者になったことでイマジナントに目覚めることもあります。この調律者こそ、本作のPCが担当する役割になります。

想像力がカギとなって発現する能力なだけに、このPCのバリエーションは多種多様です。イマジナントらしい型破りなヒーローや魔女、不屈の探偵、演奏者や料理人、天才科学者など表現者らしいキャラクターも作成できます。そんなPCの能力の核となるのが能力値です。何かを生み出そうとするイマジナントらしく、その内訳は「力」や「技」に加え、「芸」の3種類。該当する判定でその数だけ20面ダイスを振って、目標値以上なら成功というのが判定の基本的な仕組みです。また、その設定した能力値の数だけ、能力に対応するクラスの「アーツ」（スキルのようなもの）を習得できます。クラスの組み合わせでPCを表現するのでなく、逆のアプローチをしている点は特徴的です。

セッションでは、「断片」というキーワードを軸に調査をすることで、転調の真実を解き明かしていきます。転調には、それを引き起こしたイマジナント（ボス）、改変された要素、改変された世界に結び付く因子という3つの要素があり、少なくとも前者2つを明らかにしなければクライマックスバトルに挑めません。また、因子は解除することでボスを弱体化できるため、積極的に情報収集を図りたいところです。

こう書くと、シナリオの情報要素が多いように見えるかもしれませんが、専用マップやシートを使って情報を整理しています。また、シナリオ自作のポイントも丁寧に解説。さらに、シナリオの骨組みを作るためのイベント例をまとめた「イベントパーツ」、敵の組み合わせパターンをまとめた「バトルパック」などを用意しおり、簡単にシナリオを作成できるように工夫しています。

もちろん、サンプルシナリオも1本掲載しているので、すぐに遊ぶことも可能です。イマジナントのように想いと想像力を広げ、アルスノヴァの世界を楽しんでください！