［コミックマーケット91新刊］

サークル「狐麝狗物語」が送る、クトゥルフ神話TRPGシナリオ集です（B5判68ページ）。収録シナリオ3本の内訳は、『クトゥルフ・バイ・ガスライト』でおなじみ19世紀イギリス物1本に、現代物2本。

「狂騒の前奏曲」は、19世紀イギリス・ロンドンを舞台にした3～5人向けシナリオ。治安が急速に悪化する首都で、全身に刺し傷を負った無残な死体が発見されました。警官、あるいは容疑者などとして事件に関わることになった探索者たちは、やがて他にも発見された死体に奇妙な特徴があることに気付くのです。死体を生み出したものは、果たして。
※キャラクターハンドアウト制を採用することで、探索者のシナリオへの関わりが分かりやすくなっているのも魅力のシナリオです。

「たそがれの部屋」は、現代日本を舞台にした1人向けの短時間シナリオ。もう、あの人はどこにもいない──大切な人の葬儀から自宅に帰ってきたのは夕方。疲れていたのかすぐ寝入って目を覚ました時刻は10時近くになっていました。ですが、目を覚ました探索者の目に飛び込んできたのは、夕焼け──黄昏の赤に染まった室内の風景だったのです。

「白薔薇邸と時計台」も、現代日本での3～5人向けシナリオ。人里離れた丘の上にある洋館・白薔薇邸に囁かれる不穏な噂を聞きつけ、ある探索者は肝試しに、ある探索者は調査のために足を運ぶことになります。美しい薔薇園を抜け、洋館に辿り着いた先で、探索者たちが見るものは……。

これら3本いずれもシナリオフローチャートを完備しており、シナリオ進行の条件が一目でわかるのもKPには嬉しいところ。緑、赤、白……本書の色とりどりの恐怖譚を、皆さんが紡いでみませんか？