※8/20に増刷版を再入荷しました！

サークル「ZQワークス」が送る、成人向けオリジナルTRPGです（B5版224ページ）。

大戦争は起こらず、大災害は起こらず、環境破壊は止まり、エネルギー問題も解決した。そして……人類は堕落した。そんな24世紀の、魔術的サイバーパンクな地球を舞台にしたTRPG作品がこちら。

科学と魔法が絡み合い、機械と妖精と神々が跋扈する。そんな社会を支配するのは国ではなく、企業と教団です。肉体改造がファッション同然になるほど科学技術は進歩する一方で、情報ネットワークは現代とさほど変わりません。ただ、その電子の海には情報生命体として降臨した無数の神々がおり、その意を受けた集団が支配層の片翼たる教団なのです。

PCはそんな表舞台に属さない存在、ハンター。汚れ仕事、秘密にしたい仕事、犯罪協力を引き受ける都合の良い人材をそう呼びます。探偵であり、傭兵であり、賞金稼ぎであり、護衛であり、情報屋であり──使い捨ての駒。ただ、そんな中にも生き残り続けるハンターも存在するのです。

PCのデータは主に、己がどんな存在かを示す「オリジン」、そして得意な技術分野を示す「アデプト」の2つから構成されています。オリジンでは、人間だけでなく、妖精と一体化した元人間チェンジリング、実体化した淫魔サキュバス、受肉した神／悪魔であるアバターなど、生物的根源すら異なるものも。アデプトでは自身が生き延びる方法を選ぶと考えれば良いでしょう。接近戦に優れるファイター、銃器を主武器とするガンナーをはじめ、学術的な魔術の使い手であるメイジ、交渉に長けたフィクサー、性的交渉を楽しむ遊び人ビッチなど、さまざまな選択肢があります。

さらに武器やサイバーウェア、バイオウェアなどで装備を固めるのですが……もちろん、これは成人向けTRPG。フェティシズムを反映した肉体改造も可能です。

セッションでは基本的に、PCが依頼を受けた状態から始まります。PCは人脈や技術を生かして、依頼達成に向けた準備に奔走し、クライマックスで依頼達成における最大の障害に立ち向かうという流れ。これだけなら一般的なサイバーパンクTRPGですが、もちろんアダルトなシーンを演出する「エロール」が重要なファクターになります。

本作の判定は2D6を振り、目標値以上なら成功という仕組みなのですが、問題は戦闘以外の判定が「カルマ」というステータスで行われること。この判定の目標値はカルマの現在値となり、判定をするたびにカルマが1点ずつ上昇していくのです。つまり依頼達成に向けた準備の中で、情報収集や交渉、調査、侵入などを行うほど判定に失敗しやすくなってしまいます。ここで重要になるのが先述のエロール。エロールを行うと、その時間や濃密さによってカルマが減少します。人脈の相手や、交渉対象、あるいは敵とのエロールを積極的に行って、準備期間を有利に立ち回りたいところ。

それだけでなく、200ページ超のボリュームから分かる通り、データだけでなく濃厚な世界設定も用意されており、正統派のサイバーパンクTRPGとしても楽しめる骨太の内容になっています。クールでエロチックでカオスな『Ventangle』世界に耽溺してみませんか？