［ゲームマーケット2018春 新刊］

サークル「首塚プロダクション」が送る、インセインシナリオ集です。

同サークルの「敷音市」シリーズは、表題にもある架空の地方都市の豊富な設定資料・データと、それらに基づくシナリオで構成される同人作品です。その第三弾となる本作は、これまでの『敷音市探検帳』『敷音市異界探訪』とは毛色が変わり、敷音市に根付く異界「箱庭庭園」を舞台としたキャンペーンシナリオ集になっています。

ごく普通の生活を送っていたはずのPCたちは、気付けば見知らぬ森の中に佇んでいました。生存本能が何かを察知したのか、底知れぬ悪寒がこみ上げてくるほど。その警鐘に背を叩かれてか、この異常事態を解決しようとしてか、PCは辺りを探索し始めるのですが……手の平ほどの大きさしかない小人、人の背丈を上回るような昆虫など、現実にはいないはずの存在と遭遇し、常識を揺さぶられることになります。自分たちが迷い込んでしまった世界は何なのか──

本作は、そんな神隠し的ストーリーを3話構成で描いています。日常世界とのギャップが織りなす、緊張感や恐怖を楽しめることでしょう。それを楽しい思い出として日常世界に持ち帰れるかは、皆さんの判断に掛かっています。

なお、本作では独自の戦闘ギミックやハウスルールなども収録しており、ただでさえ魅力的なTRPGインセインに、独特のアクセントを盛り込んでいます。この追加要素も相まって、本作を使ったセッションはより新鮮な狂気を感じさせてくれることでしょう。