[ゲームマーケット2017春 新刊]
サークル「かーにばる」が送る、オリジナルTRPGルールブックです(B5判68ページ)。
本作の舞台となるのは『大石油王RPG』と同じ世界。我々の住む地球とよく似ているものの、第二次世界大戦後、エネルギー革命が起こり、主要なエネルギー源は石油に。かくして世界は、石油の利権を持っていた「石油王」たちが強大な力を持つことになったのです。結果、欲望のままに富を振るう「悪の石油王」と、それを是としない「正義の石油王」の戦いが繰り広げられてきました。
PCとなるのは、そんな「正義の石油王」──ではなく、彼に見初められた一般人の花嫁です。恋人だけでなく、友人や作家(石油王が大ファンなのです!)、ペット(文字通りに動物など)など、石油王にとって大事な存在なら本作における花嫁=PCとして問題ありません(※なお、“花嫁”となっていますが、石油王やPCの性別は自由に決められます)。
ゲームの流れは、基本的に『大石油王RPG』と同じです。悪の石油王の企みと思しき事件などを描く「導入フェイズ」、黒幕との決戦に備えたり、イベントというべきミッションをこなしたりする「戦略フェイズ」、悪の石油王との決着をつける「交戦フェイズ」、そうして紡いできた物語のエンディングを演出する「結末フェイズ」の4つから成ります。
ただ、PCは一般人ですので、悪の石油王とストレートに対決する力はありません。『大石油王RPG』のPCが持っていた影響力(能力値)はほぼ最低値。代わりに、愛情や感性、根性といった6つの行動力を持ちます。この行動力はE~A、Sと6段階ごとに分かれており、Sなら20面体、Aなら12面体……とそれぞれ使えるダイスが変化するので、行動力のランクが最大値に直結するわけです。
そこで重要なのが行動力を一時的に強化できる資産。ただ、PCは一般人ですので、石油王のように自力で獲得できません。代わりに、石油王との「絆」が大きな武器になります。絆を消費することで、悪の石油王の悪だくみを無効化したり、サイコロを振り直したり、資産を獲得するなどのメリットが得られます。この絆はセッション中、石油王と一緒に過ごすことで高まるので、石油王にチヤホヤしてもらいましょう。
また、PCは石油王にとって大事な存在ですので、敵の悪だくみは庇護者たる石油王の怒りを招きかねません。「王の怒り」はPCが判定に失敗したり、ターンが経過したりすると上昇。上昇するたびに行う判定次第では、悪の石油王の資産が破棄されたり、PCの能力値に一時的なボーナスを得たりといったプラスの恩恵を受けられます。ただ、王の怒りにも限度があるのです。一定値を超えれば、石油王自らが問題を解決してしまいます。悪こそ討たれるのですが、視点が違う石油王のこと、一般人であるPCの願いとはやや異なった結果となってしまいます。
このように、『大石油王RPG』の基本的なルールを踏襲しながらも、石油王との関係をいかに適切に保ちつつ、できるだけ一般人である自分たちの力で問題を解決できるかに挑むのが本作のセッションです。
ちなみに、PCを庇護してくれる正義の石油王の作成ルールもばっちり完備。サンプルでは、正統派の中東系石油王をはじめ、北米出身の俺様系石油王、極東出身の寂しがり屋石油王、西欧出身のツンデレ系石油王など6種類が揃っています。あなたが庇護してほしい石油王はどんなタイプでしょうか? ──考えたこともなかった? なら、本書を開いてください。理想の石油王があなたを待っていますよ!
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