[コミックマーケット96新刊]
サークル「こずこみゅ」が送る、オリジナルTRPGです(B5判・144ページ)
未知の惑星を探索する目的は、不足する資源獲得と子孫を残す権利──?
本作は、そんな驚きのコンセプトを持ったSFTRPGです。その舞台は、未来の外宇宙。人類は枯渇した資源を争った末に地球を荒廃させてしまい、新たな居住空間を宇宙に求めることになってしまいました。長い旅の末、生き残った人類が見付けたのが居住可能な惑星、セレス。さらに周辺の惑星には交流可能な知的生命体も発見され、人類は彼らと惑星間同盟を結び、共に発展していくことになります。
ただ、ここでも問題となったのが人口増加と資源の不足です。そこで同盟は、未知の惑星の調査組織「フロントランナーズ」で活躍した人々に子孫を残す権利を付与することに。かくしてPCは調査組織に属するエージェントとなり、危険な惑星調査に果敢に挑むのです。
セッションの主軸は、未開惑星。エージェントにはまず「水の採取」「不時着したエージェントの救出」といった任務が与えられます。複数のエリアに分かれたマップを探索しながら、その任務の達成と、新たな発見を探すのです。もちろん、未開惑星だけに「テラス」と呼ばれる怪物や、凶悪な自然環境が待ち構えており、探索は一筋縄ではいきません。
そこで役立つのが「パンドラ」と呼ばれる未知の存在です。植物や動物、鉱物など、その種類は様々ですが、一様に人類の技術で解明されていない特殊な力を秘めています。このパンドラが、探索の壁にぶち当たった時に役立つ場面も多いことでしょう。
もちろん、PCの能力を駆使するのも重要です。その能力を生かす本作の判定は、セッション中にランダマイザが変化するという挑戦的なもの。精神力を表す「気力」、技術力を表す「集中」、肉体能力を表す「反応」などのステータスが状況によって上下し、その現状によって判定に使用するダイスが4面・6面・8面・10面・12面と5段階に変化するのです。これらの「コンディション」はダイスの目が高いほど上昇し、低いほど下がるという仕組みで、成功をきっかけに勢いが付いたり、逆に失敗をきっかけに動揺して悪循環に陥ったりといった人間らしさを表現しています。
ダイス運をカバーできる能力も、PCは持っています。本作のPC作成は、いわゆるクラス(職業)のように両親の人種を組み合わせて行います。この人種ごとに持つ特技が、惑星探索の武器になるのです。地球人と近隣の知的生命体の交雑が進んでおり、同盟の人種はどんな組み合わせでも子供が作れます。選べる人種は、翼の生えた「フォーチュン」、獣人というべき「プロセルピナ」、生れ付き使い魔というパートナーを持つ「ジャスティス」、地球人とほぼ同じ「セレス」など10種類。
さらにPCが任務を果たしていけば、子孫を残す権利を獲得し、現在のPCの特徴に、新たな人種の特徴を加えたハイブリッドな第二世代PCを作成することもできます。未開惑星と、PCの可能性という「アグノストス(未知)」を皆さんで開拓してみませんか?