※20ページ強のリプレイをはじめ、データやランダムダンジョンルールを追加した版上げバージョンです。価格は以前と変更ございません。

　教育的な要素を取り入れながら本格的なゲーム制作に取り組む「遊学芸」の、剣と魔法のファンタジーTRPGが『いただきダンジョンRPG』！　中世ヨーロッパ社会をベースに、冒険者やモンスターがいて、ダンジョンもあるオーソドックスなファンタジー世界「アルカディア」を舞台にしています。プレイヤーの分身となるのは、ダンジョンに潜り、伝説の秘宝を求める冒険者です。

　PCの作成はとても簡単です。武器を使った戦闘を主とするファイター、魔法を使いこなし知識面に優れたウィザード、チームを支援しつつ戦うハンターの3種類から一つを選び、武器や防具、アイテムなどを揃えれば完成。各クラスには、それぞれ3種類の上級職があり、その選択によって使えるスキルが変化するなど、成長の奥行きも用意されています。

　セッションは、クエストと呼ばれる依頼を受けてダンジョンに潜り、依頼の解決を目指すもの。例えば「病人を助けるために、遺跡に残されている薬の調合書を取ってきてほしい」などと頼まれるわけです。専用のダンジョンシートのマップは6マスとシンプルですが、罠（トラップ）や地形、多種のモンスター、状態異常など、ファンタジーTRPGを遊ぶのに必要な要素はきっちりと揃っており、子供から大人までがスムーズにルールを覚えられるとともに、ファンタジーTRPGを楽しめるでしょう。ゲームに使うサイコロも、6面体2つと手に入れやすいのも参加しやすいところです。

　それもそのはずで、本作は、コミュニケーションが苦手な子どもや青年と制作サークルが何度もTRPGを遊び、その経験を活かしたTRPGルールなのです。本書の巻末には、教育の支援団体からのメッセージや、制作サークルが子供たちにTRPGを遊んでもらっての研究成果もまとめられており、教育におけるTRPGの可能性が伝わる作品にもなっています。

　その公式サイトでは、無料でPDFも公開されていますので、興味をお持ちの方はまずはPDFをご覧になってみてください。もちろんルールブックが冊子としてあった方が遊びやすいので、ピンと来た方にはご購入をオススメします！