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【C96新刊】ゲームブック風TRPG『王の死、そして生』

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[コミックマーケット96新刊]


サークル「チーム青い花」が送る、ゲームブック風TRPGです(B5判・182ページ)。


「ゲームブック風TRPG」という表現が適切か、正直に言いまして悩む作品です。本作は、政治や謀略が渦巻く歴史劇的な2つのシナリオから構成されています(いずれもGMは1人、プレイヤーは4人)。


その1つ、「ティーチャー」は、“偉大な者”と呼ばれた征服王が暗殺されたことで始まる王国の内戦を描いたシナリオです。PCはそれぞれ別の勢力に属しており、その目的を果たすために時に協力しながらも競争することに。PCが属さない勢力との連携・懐柔に加え、王の息子たる後継者との関係が、陣営の勝利を左右します。


もう1つのシナリオ「デッドマン」は、時を遡り、“偉大な者”が君臨していた時代。PCはそれぞれの思想・目的から、彼を殺そうとする暗殺者です。「ティーチャー」と異なり、こちらは協力型シナリオ。“偉大な者”に近付くには、特殊な能力を持つ重要NPCたちを排除する必要があり、それぞれの特殊能力や立場の活用が欠かせません。


時の流れが前後しているのは、この順序の方が「デッドマン」での暗殺の意義や葛藤がより重くなるからです。舞台となる「王国」の世界観は本作にも記載されていますが、「ティーチャー」をプレイすることで、よりディテールがくっきりし、参加者の思い入れも増すはずです。


また、「ティーチャー」「デッドマン」は判定こそ6面体ダイスによるものと共通していますが、ルールは大きく異なります。「競争要素を含む政治・謀略モノ」のシナリオと専用ルール、「協力型の暗殺モノ」のシナリオとその専用ルールがそれぞれ収録されているのです。その流れに沿った形で、GMへのアドバイスや運用のコツが記載されていますが、本作を使ったシナリオ作り、PC作りなどのルールは収録されていません。基本的には、ゲームブックのように本作だけで完結する作品なのです。


ただ、それだけにストーリーに最適かつシンプルなルールに調整されており、ボリューム以上の奥行きを感じます。


そんな本作は、実は韓国で2019年2月に制作され、コミックマーケット96でその日本語版が頒布されたものです(ちなみに翻訳のクォリティも良質です)。いわゆるストーリーテリング型・ナラティブ型のTRPGが活発に遊ばれているという同国ならではの、TRPGの進化にも触れられることでしょう。

在庫状況: 在庫あり

2,778円
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